本日は、西東京市にある柳沢(やぎさわ)中学校にて、中学校1年生の生徒に向けて講演を行いました。
今回は、
『もし、私たちの街で大地震が起きたら…-中学生の君にもできること-』
というテーマで、お話しました。
まずは、ちょっとした実験をした後、昨年4月に発生した熊本地震のお話をしました。
平成29年2月1日現在、熊本地震で亡くなられた方は190名ですが、そのうち直接死は50人で、残りは135名が震災関連死(=過酷な避難生活中に体調を崩され、亡くなられてしまった方)とその後の豪雨によって亡くなられた方が5名です。
現在の防災対策というと、家屋の耐震化や家具の固定、ガラスの飛散防止などが強く訴えられがちですが、それとともに、数週間、数カ月の避難生活中に、せっかく助かった命を落とさないための備えや対応も重要です。
次に、もし首都直下地震が発生した場合、西東京市の地域特性から、どのような被害が起こりうるのかというお話をしました。
ちょっと押しが弱く、中学生が自分事として捉えられたかと言えば、少し疑問です。
次回、同じような機会があれば、伝え方を工夫したいと思います。
そして、ここで、大事なメッセージを中学生に送りました。
それは、
『中学生の君たちは、助けられる存在ではなく、助ける存在である』
ということです。
これまでは大人から守られながら育ってきた彼らですが、中学生となった今、地域の大人たちと一緒になって、地域のために貢献できる能力があります。
この言葉を伝えた瞬間、約4分の1くらいの生徒の目が変わったのを実感し、鳥肌が立ちました。
ここからは一気に、話のラストスパートをかけました。
2月17日(金)にこの学年は地域の大人たちと一緒に、HUG(避難所運営ゲーム)の体験を実施します。
その前振りとともに、”中学生にできること”として、①避難所でのお手伝いと、②要配慮者へのサポートの2つを挙げました。
どちらの話題についても、少しずつヒントを与えておいたので、来週のHUG体験の際には、とても良い気づきをしてくれるのではないかと、期待しています。
それと、驚いたのは、終了後に一人の女子生徒が駆け寄ってきて、「質問いいですか?」と聞いてきたのです。
自宅でペット(犬)を飼っているとのことで、”避難所では受け入れてもらえるのか”、”もし受け入れてもらえない場合はどうすれば良いのか”ということを聞かれました。
西東京市の場合、避難所でのペットの受け入れは各避難所ごとに判断することになっていることと、まずは自宅でペットも含めて生活(在宅避難)できるための備えをしておくことをアドバイスしました。
来週のHUG体験については、私も見学させていただくことになっているので、またブログにも様子をアップしたいと思います。
ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平
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