こんばんは!
防災アドバイザーの小野修平です。
先週、2月7日(火)に、西東京市立柳沢中学校にて、中学校1年生の生徒に対して、防災講話をしました。(その模様は、こちらをご覧ください!)
そして、本日は私の防災講話を踏み台にして、中学校1年生の生徒がHUG(避難所運営ゲーム)を体験するということで、見学させていただきました。
(田無スマイル大学と西東京レスキューバードがHUGの進行や補助を行いました)
中学生ぐらいの子供達は、学校の避難訓練を中心に命の守り方を教わったり、大人に守られて生活していますが、先週の講話で伝えたことは、中学生は、”助けられる存在”ではなく、”助ける存在”であるということです。
本日の冒頭で、副校長から「中学生は?」と問いかけたところ、すぐに「助けられる存在ではなく、助ける存在」という答えが返ってきたので、子供達の成長を感じました。
確実にこの子達は、大人と一緒に地域の一員として、地域のために貢献してくれると確信しました。
さて、HUG(避難所運営ゲーム)を体験されたことのある方はよくご存じだと思いますが、避難者のほとんどに何かしらの特別な配慮が必要で、たくさんの避難者が押し寄せてくる中で、そういった配慮にまで目を向けるのがとても大変です。
しかし、そのような要配慮者(=高齢者や障害者、妊産婦や乳幼児、外国人、傷病者など)に対してどのように対応していいか、中学生がわかる部分もあれば、わからない部分もあったので、今回の取り組みを見ていて、次に繋げていかなければ勿体ない、と感じました。
実際にはある班で、「うつ病」の方に対して、普通教室に入ってもらったのはベストな配慮だと思いましたが、実は「うつ病」が感染するものだと勘違いしていて、普通教室に入れた生徒がいました。その状況をグループの中の誰も止めなかったので、どういう病気なのかを知らないのでしょう。
他にも、知的障害や認知症高齢者あたりの対応には多くのグループで困っていたようです。
しかし、様子を見ていて感じたのは、「中学生は一人ひとりに対して丁寧に向かい合おうとする」ということです。
大人のHUGを見させていただくと、とにかく体育館や普通教室に割り振ることに専念してしまい、そういう方々にどういう支援をしていくかという議論が後回しになったり、適当になってしまう傾向にあります。
一方、中学生のHUGを見ていると、それぞれの要配慮者に対し、どういうことに困り、どういう支援が必要なのかがわからない中、何とかして対応してあげようという姿勢が見られました。
これは中学生の強みです。
そして、この強みをしっかりと繋げていくことが、大人の役割だと感じました。
柳沢中学校では、「防災講話+HUG体験」というサイクルを3年間試してみるそうです。
そのほか、この地区には小中学校だけでなく、都立高校や私立中・高・大、高齢者施設、保育園(福祉避難施設)などが密集しています。
この強みも生かして、連合体構想を考えているとのことなので、私も長い目で応援していきたいと考えています。
そして、こういった防災教育の一環としての取り組みが、他の小中学校にも波及していってほしいです。私も私なりに頑張ります。
ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平
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