「防災は社会を明るくする!」
 ”災害”は、生活の全てに影響を及ぼします。
 ”防災”は、それらの影響を防ぎ、軽減するために行う営みです。
 つまり、”防災”は、生活の全てに対して行います。
 発想を変えれば、”防災”は生活の全てを豊かに、そして、明るくするチャンスを持っているということです。

2016年10月29日土曜日

【講演報告】西東京市立けやき小学校「道徳地区公開講座」



こんばんは。防災アドバイザーの小野です。


本日は、西東京市立けやき小学校にて、
講演させていただきました。


けやき小学校では、7月30日8月6日
地域住民向け防災講座で、トイレの防災対策と
備蓄について、2回シリーズでお話しましたが、
そのご縁があり、本日、「道徳地区公開講座」にて
お話する機会をいただきました。


「道徳地区公開講座」とは、平成10年から
東京都内の全小中学校で行われており、
学校・家庭・地域が連携して子どもたちの豊かな心を
育むとともに、道徳教育の充実を図ることを目的と
しているものです。


けやき小学校では、今年、「生命の尊重」を全校の
テーマとし、2時間目は各クラスで道徳の授業が行われ、
私は3時間目の時間を使い、お話させていただきました。


通常、他校の道徳地区公開講座というと、講演会は
保護者や地域住民を対象としたものが多いのですが、
今回は私の話を児童にも聞かせたいという校長の
強い要望により、5・6年生の児童も参加してくれました。


けやき小学校は児童数が多いので、190名の児童と、
50名弱の保護者・地域住民の前でお話をしましたが、
私のこれまでのお仕事としては、最多の人数の前で
お話をするので、「緊張するかなぁ」と思ったのですが、
やはり子どもの前に立つのが好きなので、楽しかったです。


さて、何のテーマでお話をしたかというと、『命の大切さと
生き抜く力とは~”釜石の奇跡”はなぜ生まれたのか~』
というテーマです。






2時間目の授業で、命の大切さについての学習は
済ませてあるので、「釜石の奇跡」を題材にして、
子供達が主体的に自分の命を守ったお話を紹介し、
その上で、西東京市で想定される災害の話に展開させ、
そこから、大切な命を守るために必要な姿勢や知識を
身に付けさせました。


45分間という時間でしたが、初めて行ったテーマにしては、
上手くできたかな、と感じています。






けやき小学校では、今後さらに本格的に防災教育に
取り組みたいという意向をお持ちとのことですが、
5・6年生の子供達も防災に興味を持ってくれたようなので、
引き続き、学校の防災力向上に寄与できればと思います!


(ジョージ防災研究所 代表 小野修平)


2016年10月28日金曜日

中学生と一緒に「空き缶ごはん」を作ってみました!



明日は小学校にて200人以上の前での講演を控えており、
何だか一日中ソワソワしております、防災アドバイザーの
小野です。


昨日のことですが、中学校2年生の男の子達と一緒に
「空き缶ごはん」を作りました。


「空き缶ごはん」というのは、空き缶を2つ使って、
1つはかまど、1つは窯として、それらを2つ上下に重ね、
ごはんを炊くものです。


実は、12月10日(土)に西東京市谷戸公民館にて、
子ども向け防災講座のプログラムとして、災害時に
お米を炊く方法を学ぼう、という内容の講座を担当します。


(おそらく、来週あたりには、西東京市内全世帯に
市報と一緒に「公民館だより」が届きますので、
西東京市にお住まいの方はそちらをご覧ください)


12月の講座では、「空き缶ごはん」と「ポリ袋炊飯」を
子供達に体験させようと思います。


実際、災害時に「空き缶ごはん」を作ることは難しいですが、
この体験を通して気づかせたいのは、 「実はいろいろな
方法でお米を炊くことができる」 ということです。


防災訓練に参加すると、水やお湯を入れるだけで食べられる
「アルファ米」がよくつかわれますが、なぜ、「災害時のお米=
アルファ米」なのかが心の底からの疑問です。


停電していれば炊飯器が使えませんが、カセットコンロで
鍋を使って炊けばいいですし、今度の講座でも実践する
「ポリ袋炊飯」は省エネです。


また、停電が復旧すれば、通常どおり炊飯器を使えばいいですし、
サトウのごはんのようなものをレンジでチンして食べることだって
可能なんです。


アルファ米を作りために、わざわざお湯を沸かすならば、
普通に鍋でお米を炊けばいい、私は、そう思います。


昨日は、そんな雑談をしながら、中学生の男の子たちと一緒に
空き缶ごはんを作ってみました。(彼らは、谷戸公民館に
職場体験として来ており、私の講座のチラシを印刷して、配布したり、
ということをやってくれたので、その一環で、デモンストレーションも
兼ねて、中学生と一緒に空き缶ごはんを作ってみたわけです)






・・・が、しかし。
某ビールメーカーのある銘柄の空き缶が不向きだということが
わかり、過去に例を見ない失敗率。まぁ、かろうじて1缶だけ
うまくできたので、中学生達には完成品を食べてもらえたのですが、
大きな反省を得ることになってしまいました。


まあ、それでも、中学生達には、いろんな方法でお米が炊ける、
ということに気が付いてもらえましたし、1合のお米を炊くのに
必要な水の量も覚えて帰ってもらいました。満足、満足!


12月の講座に向け、空き缶の向き、不向きを研究することに
なりそうですが、充実した講座になるよう、準備を行っていきたいと
思います♪


(その前に、明日の講演を乗り越えなければ・・・)


防災アドバイザー 小野修平



2016年10月26日水曜日

【講演報告】立川市立第七小学校「生活指導全体会」



こんにちは。防災アドバイザーの小野と申します。
(だいぶ、ご無沙汰しております・・・)


長期間、ブログの執筆を怠ってしまっておりました。
ブログへの掲載の許可をいただいているお仕事も、
まだ数件アップできていないので、それは順次、
ご報告させていただこうと思います。


さて、平成28年10月24日(土)に実施しました、
立川市立第七小学校「生活指導全体会」での
模様をお伝えいたします。


この研修会は、七小に所属する教職員が全員参加し、
生活指導について学ぶ研修会とのことですが、
今回は防災教育について学びたいということで
ご依頼がありました。


現状では、教師になるための「教員養成課程」でも、
教師になってから受ける様々な「教職員研修」でも、
学校防災を学ぶ機会がほとんどないことを、
私は大きな問題だと考えています。


その中で、学校全体を挙げて、教職員が学校防災を
学ぼう、という第七小学校さんの取り組みは、
全国でもかなり珍しい試みなんです。依頼があった時は
感動してしまいました。


テーマは、
『学校での防災対策と子どもに育てたい防災意識』
ということで、”防災教育”をメインとしながら、
”児童の引き渡し””避難所運営”についても
少し触れさせていただきました。






防災教育というと、まず真っ先に出てくるのが避難訓練です。


しかし、この避難訓練ですが、実は教師の指示次第では、
逆に子供の命を危険に晒す場合があるんです。本来だと、
私が実践しているような、最新の知見に基づいた防災教育を
聞きたかったと思うんですが、冒頭は避難訓練の問題点に
力を込めて、お話させていただきました。


最新の防災教育については、私が実践している防災科学実験を
もう少し紹介したかったですし、各教科に関連させた防災学習
についても、1年生~6年生、そして専科の先生が混ざっている
研修会だったので、どのように話を展開するのかが難しかったです。


今回は、児童の引き渡しと避難所運営について割愛し、
防災教育一本で話しても良かったかな、と思います。







今回、管理職ではなく、管理職も一般教員も対象の研修ということで、
正直、内容構成にかなり迷いました。さらに、私も教育学部を出ている
ということもありますし、下手なお話はできないな、という思いから、
ワークを取り入れたり、順番に指名して、発言していただいたり、
というチャレンジをしたおかげで、準備には相当時間がかかりましたし、
そのわりにはもっと良い内容に出来たのではないか、という後悔も
あります。


ですが、校長をはじめ、生活指導主任やその他の先生方にも
いい評価をいただき、光栄です。今回の話が、七小さんでの
学校防災の取り組みを推進するための一助になったのであれば、
嬉しく思います。


今後、教員養成にせよ、教職員研修にせよ、学校防災の研修は
必須ですし、どのように展開していくかはまだ課題ではありますが、
今回、その第一歩を踏み出せたのではないかと。






次は、実際に児童に対する防災科学実験での依頼を
御検討いただけるようなので、今後もこの出会いを大切に、
学校防災の推進に携わっていきたいと思います。



ジョージ防災研究所 代表 小野修平