「防災は社会を明るくする!」
 ”災害”は、生活の全てに影響を及ぼします。
 ”防災”は、それらの影響を防ぎ、軽減するために行う営みです。
 つまり、”防災”は、生活の全てに対して行います。
 発想を変えれば、”防災”は生活の全てを豊かに、そして、明るくするチャンスを持っているということです。

2016年12月3日土曜日

【講座報告】西東京市立柳沢小学校・地域生涯学習事業「親子防災教室」



こんにちは。
防災アドバイザーの小野修平です。


本日は、西東京市立柳沢小学校にて、「親子防災教室」の講師を務めさせていただきました。
この講座は、施設開放運営協議会主催のもので、地域生涯学習事業の一環として行われたものです。


内容は、
1)防災科学実験
2)トイレ防災対策
3)避難所生活
と、盛だくさんの内容で実施しました!


1)防災科学実験
本日は地震について、2つの実験装置を使って学習しました。
体感では、「カタカタ」と「グラグラ」という二種類の揺れがありますが、これの正体は「P波」と「S波」です。
この「P波」と「S波」を学習するための実験装置が写真にある巨大な実験装置です。

その上で、最初の小さな揺れの間に、身を守ることが必要だということに気が付かせました。
また、潜ったら危険な机や机がない場所、机があっても倒れてしまった場合に身を守る方法も教えました。

「学校の避難訓練では、そこまで教えてくれない!!」という悲しい声がありましたが、学校の避難訓練も改善をしていただき、身を守る正しい方法を教えてほしいと思います。




2)トイレ防災対策
既製品のトイレでは、1回につき約200円もかかってしまいます。
一般家庭では、なかなか既製品を買いそろえることは難しいのではないのでしょうか。
そこで、たった6円でもできる対策を伝授しました。

今回は初めてのチャレンジでしたが、格安トイレ防災対策について、いくつかのグッズを机の上に並べておき、その中から子供達が使えそうな物を探す、といったことをさせて、自ら気づくことができるような指導方法をやってみました。



3)避難所生活
避難所生活では、「バケツリレーなど、子供の君たちでもできることがあるんだよ!」ということを伝えました。

また、視覚障害者が困ることとして、1人の子どもにアイマスクをしてもらい、子供たち数名で列を作らせ、果たして視覚障害者が配給の列に並ぶことができるか、という体験をさせてみました。
また、聴覚障害者や車いす利用者、妊産婦、外国人を取り上げ、避難所生活で特に困る人がいるということを教えました。
子供達からは、「〇〇をしてあげる!」という反応があって、こういう子供たち困っている人にちょっとしたお手伝いをしてくれるのではないかと期待しています。


***


残念だったのは、参加者が少なかったこと。


2回もチラシを配ったらしいですが、「親子」という集め方をすると、参加者がグンと減ってしまうのだということを学びました。


柳沢小学校地区には、また違う形で地域防災に携わらせていただく予定なので、これを一つのステップとして、これからも応援したいと思います。


ジョージ防災研究所代表 小野修平


2016年12月1日木曜日

【講演報告】東京保谷ロータリークラブ・卓話「誰でもできる家庭でのトイレ防災対策」



「無理をしない防災対策」を伝授する、防災アドバイザーの小野です。
本日は、東京保谷ロータリークラブさんからご招待され、卓話をさせていただきました。


テーマは、
「誰でもできる家庭でのトイレ防災対策-トイレから始まる負の連鎖を起こさないために-」
ということでお話しました。


このテーマでの講演は何度もやっておりますが、いつもは主婦の方が多いところでお話することが多かったため、男性陣がほとんどの場での講演ということで、少し緊張しておりました。


しかし、誰しも災害時のトイレには危機感を抱くものなので、会員の皆さんには何度も頷きながら聞いていただき、良かったです。






家庭でのトイレ防災対策としてよくクローズアップされるのが、「携帯トイレ」「簡易トイレ」


しかし、これらの災害用トイレはどうしても単価が高い!!!!


そこで、今回も、一石二鳥どころか、一石三鳥、四鳥、五鳥、六鳥…にもなる、応用が利く方法を伝授させていただきました。


しかも、一回あたり200円くらいしてしまう既製品より大幅にコストダウンし、やろうと思えば6円まで下げることができます。


災害時には、トイレを起点として、負の連鎖(健康を害し、病気になり、場合によっては亡くなってしまう連鎖)が起こりますが、まずはこの起点を発生させないことが重要です。


そのためには、トイレ防災対策を。


しかも、お金と労力をかけずにできる方法を知ってもらいたいと思います。


東京保谷ロータリクラブ様、本日はお招きいただき、ありがとうございました!!



ジョージ防災研究所 代表 小野修平


2016年11月18日金曜日

我が国の「防災」は、このレベルで十分なのか?



こんばんは。
防災アドバイザーの小野です。


災害って、日常生活から考えると異常な状態ですから、毎日のようにその異常な状態に向き合っていると、気が滅入ってしまいそうな時があります。そして、時々、何もしたくなくなる時があります。


ですが、それと同時に、あまりにも防災対策のレベルが低すぎて、「焦り」や「危機感」も感じます。


その「焦り」や「危機感」が、私を動かすキッカケになっており、かろうじて継続できているんだろう、と思います。


もちろん、一つ一つのお仕事には大きなやりがいを感じますので、それが一番のエネルギーであることには間違いありませんが……


ところで、つい最近感じた「焦り」や「危機感」について少しお話します。


先月、10月29日(土)に、西東京市立けやき小学校にて、道徳地区公開講座での講演会をさせていただきました。
(→当日の模様はこちら。)


保護者や地域住民に加え、小学校5年生と6年生対象にお話しましたが、このお話の中で、「地震が起きたらどうする?」という質問をしてみました。


指名して答えてもらうと、「机の下に潜る」という答え。


続いて、その答えが正しいと思う人に手を挙げてもらうと、全員が手を挙げました。


次に、「いやいや、他の行動がいいよ」という人がいるかを聞いてみたところ、全員の手が一斉に下がりました。


まあ、これは私の予想どおり。


ですが、これではいけません!!!


・机の下に潜ろうとしたけれど、揺れで机が倒れてしまった。


・掃除の時間帯で、机が教室の隅に寄せられている。


・今の君たちのように体育館にいたり、廊下や校庭など、机のないところかもしれない。


・机はあるかもしれないが、ガラスの天板のテーブルや、薄い天板、細い脚のテーブル、背の低いローテーブルしか目の前になく、潜ったら危険だったり、そもそも潜ることのできるテーブルではないかもしれない。


こういう状況下で地震が発生することだってあり得ます。
むしろ、その確率の方が高いんです。


この後、講演会では、正しい身の守り方を教えましたが、「地震発生=机の下に潜る」というあまりにも強い固定概念しか持っていなければ、どのように行動していいかわからず、怪我をしたり、亡くなってしまうかもしれませんよね。


備えが不十分であれば、リビングで家具や家電が吹っ飛んでしまうことが考えられますから、ひょっとしたら、家具や家電が一杯あるリビングより、そういった危険の少ない廊下にいた方が安全な場合だってあります。


ですが、そこまでの防災教育すらできていないと思いませんか?


それは、学校においても、家庭においても、地域においても、職場においても、です。


私は地震発生時の行動として、まずは2つのポイントを理解していれば、そこから応用は十分にできると考えていますが、その話はまた後日!!


防災アドバイザー 小野修平

2016年11月17日木曜日

避難所支援でやり残したこと~その1~



こんばんは。
「無理をしない防災」を提唱する防災アドバイザーの小野です。


夜道を歩きながら、「こんな時期に災害が起こったら、とにかく毛布があちこちで必要になるだろうなぁ」と思いながら、先程帰宅しました。


さて、本日は熊本地震における支援で、「あの時こうしていれば…」と後悔していることの一つをお話したいと思います。


これまで熊本では三度の支援活動を行っており、年明けは少し長めの日程で行くつもりですが、5月に実施した「避難所運営支援」でのお話です。
この時の避難所運営支援では、避難所本部に入らせていただき、お手伝いをさせていただきました。


本部にいると、避難者の対応だけでなく、ボランティアや物資支援の申し出があったり、マスコミの対応をしたり、様々な方々との対応を求められますが、この中で、「専門家チーム」の対応もあります。


「専門家チーム」とは、同じ専門職の方や近い領域の専門職の方が数人でチームを編成し、避難所を巡回しながら、ヒアリングを行ったり、支援をしたりします。


私が対応しただけでも、医師、看護師、理学療法士、栄養士、警察官、消防官などの専門職がいましたが、その中で、〔歯科医師・歯科衛生士・看護師〕の合同チームも巡回してきました。


このチームの巡回理由は、”歯のことで困っている方がいないか”、ということを確認し、必要に応じて支援するというものでしたが、私も食事時間帯を中心に避難者とはコミュニケーションを取りつつも、歯のことについてまではあまり把握できていませんでした。


しかし、その中でも一人だけ、「歯磨き粉がないから、あったら欲しいんだけど…」という方がいらっしゃったことは確認していました。


ということで、そのことを相談してみたところ、歯ブラシと歯磨き粉を10セットくらいいただけました。


ですが、ここで一つ後悔していることが……


確かに、バタバタしている本部運営の中で、歯磨き粉がほしい、というニーズを、タイミングよく巡回してきた専門家チームに相談でき、このニーズを解決できたことは良かったんです。


しかし、なぜ、〔歯科医師・歯科衛生士・看護師〕がチームを編成して、巡回しているのでしょうか?


それは、歯の健康を保たなければ、健康的にも影響が生じ、下手すれば病気になったり、場合によっては亡くなってしまうリスクもあるからです。


歯科の世界では、『災害時の口腔ケア』が大きなテーマの一つでもあるくらいです。


そう考えれば、専門家チームが、「歯のことで困っている方はいませんか?」と巡回してきた際に私がやるべきだったことは次の2つです。


(1)専門家チームの連絡先やニーズがあった際の相談先を聞くこと。


(2)避難者に歯のことで困っていることがないかを何らかの方法で確認し、もしニーズがあれば専門職に繋ぐこと。


「災害時だから…」とか、「歯のことは後回しでいい」という発想は間違いで、そこが落とし穴になって、健康を害することだって有りうるんです。


私はプロなのにも関わらず、避難者の皆さんが全員歯ブラシを持っているのかも確認できずに帰ってきてしまいましたが、その場で上記の2つができなかったことに今でも後悔しています。


私は、避難所運営で最も大切なことは、「何をするか、何ができるか」だと思います。


命や暮らしを守るためには、過去の教訓を生かし、できる範囲で、できることをやるのが重要です。


これも一つの教訓ですが、防災のプロとして、引き続き頑張りたいと思います。


防災アドバイザー 小野修平


2016年11月16日水曜日

日本は災害列島なのか?



皆様、こんばんは。
防災アドバイザーの小野修平です。


マンション自治会から、防災コンサルタントの依頼があった関係で、インプットのために、マンションにおける防災対策の本を読み直しているんですが……


その本の「はじめに」の冒頭に、『日本は災害列島』というタイトルが付けられ、我が国は世界と比較して、地震が多いということが書かれていました。


たしかに日本は世界と比べて地震が多いのは確かなので、話の内容については問題ないのですが、『日本は災害列島』というタイトルに対して、疑問というか、何とも言えない感情を抱きます。


この言葉は、防災の書籍やマニュアル、リーフレットなどを読んでみると、よく書かれていますね。


でも、もちろん地震や火山噴火は「自然現象」なので防ぐことはできませんが、それに伴って発生する「災害」は備えをしていれば、ある程度は防げます。


しかし、日本は社会が急速に発展してきた中で、防災対策が追い付いていないのが現状です。
過去の災害で教訓が得られているのにも関わらず、それが他の地域に波及していかないんです。
だから、同じような被害がまたどこかで起きてしまうのでしょう。


そう考えれば、確かに日本は『災害列島』なのかもしれません。


しかし、教訓はたくさん得られているのですから、それを色んな地域で生かし、これまで以上に本気を出して防災対策をする必要があります。


そうすれば、被害は大きく減らすことができるはずです。


そして、『日本は災害列島』、『日本は災害大国』という言葉は死語にしませんか?


一人ひとりが本気を出し、「災害」の被害を減らすために、防災対策に取り組んでほしいな、と改めて思います。


私も頑張らねば・・・!


ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平

2016年11月7日月曜日

学校の先生になるには「学校安全」の科目が必須に!



どうも!防災アドバイザーの小野です。
本日は、教育分野での防災について、記事を書きたいと思います。


もし、アナタが学校の先生になりたいならば…


まずは、教員養成課程のある大学に入学し、必要な単位を
取得することが求められます。


ですが、現在、必修科目として、災害対応などの学校安全を
学ぶ科目が設定されていないのです!!


学校というのは、子供達の命を預かる場


それなのにも関わらず、防災をはじめとした、学校での安全に
関する学びは、必修では無いんです!


ですので、学校安全を必修で教えている教員養成課程は
ほぼありません。(ほんの一部の大学で教えています)


しかし、やっとのことで、先日こんな明るいニュースが報じられました。


文部科学省は、大学の教員養成課程の必修科目の中で、 
災害発生時などの学校の安全確保や対応について学ばせる 
方針を決めた。(読売新聞/2016年10月27日) 
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161027-OYT1T50008.html


これは、日本という国にとって、とてもとても大きな一歩です。


文部科学省としては、2019年度からの導入を目指し、
具体的なカリキュラムは各大学で作っていくとのことです。


しかし、これはこれで、懸念していることがあります。


現在、教育界では少しずつ、学校安全に関する取り組みが
進められつつありますが、その取り組みが、逆に命を脅かす
危険性があるという事実に、現場の方々が気が付いていない
ケースが多くみられるのです。


たしか、大学だけでも800以上の教員養成課程設置大学が
あったかと記憶していますが、命がかかっている科目だからこそ、
各大学本気で取り組んでいただきたいと感じています。


それぞれの大学で、どういった方々が教えることになるか、
それはバラバラだと思いますが、例えば現状の避難訓練でさえ、
改善点だらけなのですから、そういった改善点も理解せずに
教師の卵に「学校安全」を教えてほしくないと思います。


私としては、これから教員養成課程のある大学のいくつかには
何かしらのアプローチをかけようとは思っていますが、この科目が
形だけのものだったり、見切り発車にならないことを願うばかりです。


この記事では、具体的な話に踏み込めていないのですが、
必修化が決定した現段階で抱いている危機感を示しておきたかった
ので、記事にしました。


学校安全必修化については、引き続き、ブログでも書いて
いきたいと思います。


ジョージ防災研究所 代表 小野修平


※(参考)この件の報道記事
読売新聞「災害発生時の安全対応、必修に…教員養成課程で」
2016年10月27日(最終閲覧日:2016年11月7日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161027-OYT1T50008.html

時事通信「「学校安全対応」を必修に=大学教職課程、19年度にも―文科省」
2016年10月26日(最終閲覧日:2016年11月7日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161026-00000080-jij-pol

2016年10月29日土曜日

【講演報告】西東京市立けやき小学校「道徳地区公開講座」



こんばんは。防災アドバイザーの小野です。


本日は、西東京市立けやき小学校にて、
講演させていただきました。


けやき小学校では、7月30日8月6日
地域住民向け防災講座で、トイレの防災対策と
備蓄について、2回シリーズでお話しましたが、
そのご縁があり、本日、「道徳地区公開講座」にて
お話する機会をいただきました。


「道徳地区公開講座」とは、平成10年から
東京都内の全小中学校で行われており、
学校・家庭・地域が連携して子どもたちの豊かな心を
育むとともに、道徳教育の充実を図ることを目的と
しているものです。


けやき小学校では、今年、「生命の尊重」を全校の
テーマとし、2時間目は各クラスで道徳の授業が行われ、
私は3時間目の時間を使い、お話させていただきました。


通常、他校の道徳地区公開講座というと、講演会は
保護者や地域住民を対象としたものが多いのですが、
今回は私の話を児童にも聞かせたいという校長の
強い要望により、5・6年生の児童も参加してくれました。


けやき小学校は児童数が多いので、190名の児童と、
50名弱の保護者・地域住民の前でお話をしましたが、
私のこれまでのお仕事としては、最多の人数の前で
お話をするので、「緊張するかなぁ」と思ったのですが、
やはり子どもの前に立つのが好きなので、楽しかったです。


さて、何のテーマでお話をしたかというと、『命の大切さと
生き抜く力とは~”釜石の奇跡”はなぜ生まれたのか~』
というテーマです。






2時間目の授業で、命の大切さについての学習は
済ませてあるので、「釜石の奇跡」を題材にして、
子供達が主体的に自分の命を守ったお話を紹介し、
その上で、西東京市で想定される災害の話に展開させ、
そこから、大切な命を守るために必要な姿勢や知識を
身に付けさせました。


45分間という時間でしたが、初めて行ったテーマにしては、
上手くできたかな、と感じています。






けやき小学校では、今後さらに本格的に防災教育に
取り組みたいという意向をお持ちとのことですが、
5・6年生の子供達も防災に興味を持ってくれたようなので、
引き続き、学校の防災力向上に寄与できればと思います!


(ジョージ防災研究所 代表 小野修平)


2016年10月28日金曜日

中学生と一緒に「空き缶ごはん」を作ってみました!



明日は小学校にて200人以上の前での講演を控えており、
何だか一日中ソワソワしております、防災アドバイザーの
小野です。


昨日のことですが、中学校2年生の男の子達と一緒に
「空き缶ごはん」を作りました。


「空き缶ごはん」というのは、空き缶を2つ使って、
1つはかまど、1つは窯として、それらを2つ上下に重ね、
ごはんを炊くものです。


実は、12月10日(土)に西東京市谷戸公民館にて、
子ども向け防災講座のプログラムとして、災害時に
お米を炊く方法を学ぼう、という内容の講座を担当します。


(おそらく、来週あたりには、西東京市内全世帯に
市報と一緒に「公民館だより」が届きますので、
西東京市にお住まいの方はそちらをご覧ください)


12月の講座では、「空き缶ごはん」と「ポリ袋炊飯」を
子供達に体験させようと思います。


実際、災害時に「空き缶ごはん」を作ることは難しいですが、
この体験を通して気づかせたいのは、 「実はいろいろな
方法でお米を炊くことができる」 ということです。


防災訓練に参加すると、水やお湯を入れるだけで食べられる
「アルファ米」がよくつかわれますが、なぜ、「災害時のお米=
アルファ米」なのかが心の底からの疑問です。


停電していれば炊飯器が使えませんが、カセットコンロで
鍋を使って炊けばいいですし、今度の講座でも実践する
「ポリ袋炊飯」は省エネです。


また、停電が復旧すれば、通常どおり炊飯器を使えばいいですし、
サトウのごはんのようなものをレンジでチンして食べることだって
可能なんです。


アルファ米を作りために、わざわざお湯を沸かすならば、
普通に鍋でお米を炊けばいい、私は、そう思います。


昨日は、そんな雑談をしながら、中学生の男の子たちと一緒に
空き缶ごはんを作ってみました。(彼らは、谷戸公民館に
職場体験として来ており、私の講座のチラシを印刷して、配布したり、
ということをやってくれたので、その一環で、デモンストレーションも
兼ねて、中学生と一緒に空き缶ごはんを作ってみたわけです)






・・・が、しかし。
某ビールメーカーのある銘柄の空き缶が不向きだということが
わかり、過去に例を見ない失敗率。まぁ、かろうじて1缶だけ
うまくできたので、中学生達には完成品を食べてもらえたのですが、
大きな反省を得ることになってしまいました。


まあ、それでも、中学生達には、いろんな方法でお米が炊ける、
ということに気が付いてもらえましたし、1合のお米を炊くのに
必要な水の量も覚えて帰ってもらいました。満足、満足!


12月の講座に向け、空き缶の向き、不向きを研究することに
なりそうですが、充実した講座になるよう、準備を行っていきたいと
思います♪


(その前に、明日の講演を乗り越えなければ・・・)


防災アドバイザー 小野修平



2016年10月26日水曜日

【講演報告】立川市立第七小学校「生活指導全体会」



こんにちは。防災アドバイザーの小野と申します。
(だいぶ、ご無沙汰しております・・・)


長期間、ブログの執筆を怠ってしまっておりました。
ブログへの掲載の許可をいただいているお仕事も、
まだ数件アップできていないので、それは順次、
ご報告させていただこうと思います。


さて、平成28年10月24日(土)に実施しました、
立川市立第七小学校「生活指導全体会」での
模様をお伝えいたします。


この研修会は、七小に所属する教職員が全員参加し、
生活指導について学ぶ研修会とのことですが、
今回は防災教育について学びたいということで
ご依頼がありました。


現状では、教師になるための「教員養成課程」でも、
教師になってから受ける様々な「教職員研修」でも、
学校防災を学ぶ機会がほとんどないことを、
私は大きな問題だと考えています。


その中で、学校全体を挙げて、教職員が学校防災を
学ぼう、という第七小学校さんの取り組みは、
全国でもかなり珍しい試みなんです。依頼があった時は
感動してしまいました。


テーマは、
『学校での防災対策と子どもに育てたい防災意識』
ということで、”防災教育”をメインとしながら、
”児童の引き渡し””避難所運営”についても
少し触れさせていただきました。






防災教育というと、まず真っ先に出てくるのが避難訓練です。


しかし、この避難訓練ですが、実は教師の指示次第では、
逆に子供の命を危険に晒す場合があるんです。本来だと、
私が実践しているような、最新の知見に基づいた防災教育を
聞きたかったと思うんですが、冒頭は避難訓練の問題点に
力を込めて、お話させていただきました。


最新の防災教育については、私が実践している防災科学実験を
もう少し紹介したかったですし、各教科に関連させた防災学習
についても、1年生~6年生、そして専科の先生が混ざっている
研修会だったので、どのように話を展開するのかが難しかったです。


今回は、児童の引き渡しと避難所運営について割愛し、
防災教育一本で話しても良かったかな、と思います。







今回、管理職ではなく、管理職も一般教員も対象の研修ということで、
正直、内容構成にかなり迷いました。さらに、私も教育学部を出ている
ということもありますし、下手なお話はできないな、という思いから、
ワークを取り入れたり、順番に指名して、発言していただいたり、
というチャレンジをしたおかげで、準備には相当時間がかかりましたし、
そのわりにはもっと良い内容に出来たのではないか、という後悔も
あります。


ですが、校長をはじめ、生活指導主任やその他の先生方にも
いい評価をいただき、光栄です。今回の話が、七小さんでの
学校防災の取り組みを推進するための一助になったのであれば、
嬉しく思います。


今後、教員養成にせよ、教職員研修にせよ、学校防災の研修は
必須ですし、どのように展開していくかはまだ課題ではありますが、
今回、その第一歩を踏み出せたのではないかと。






次は、実際に児童に対する防災科学実験での依頼を
御検討いただけるようなので、今後もこの出会いを大切に、
学校防災の推進に携わっていきたいと思います。



ジョージ防災研究所 代表 小野修平



2016年8月10日水曜日

心のセルフケア



こんにちは。防災アドバイザーの小野です。
今日は、気分転換も兼ねて、ブログを更新しようと思います。


こうやって、仕事として、「防災」に携わっていると、
否応なしに、日々、災害のことを考えなければなりません。


また、「少し気分転換を…」と思い、携帯電話を握ると、
メールでもSNSでも、防災・災害の情報が溢れています。


さらに、日中に防災・災害のことを考えていると、
夢の中にまで出てくる日もあります。疲れていればいるほど、
よりリアルな夢を見てしまいます。


そして、心身ともに疲れ切って、何もしたくない、考えたくない、
という日が、2か月に1回くらいやってくるのです。


その日が、今日やってきました。


だいたい前兆はある、うまくコントロールはしているのですが、
先日、気分転換にと出かけた箱根の大涌谷ですら、
火山防災と向き合ってしまったので、気分転換になって
いなかったのかもしれません。


災害時は「心のケア」が重要な柱の1つとしてありますし、
心の病や精神障害をお持ちの方も受け入れられる避難所を
作っていきたい、災害を乗り越える方法を伝えたい、
という想いから、この分野の学習も進めています。


ですから、心のケアが大事なこともわかっていますし、
それを自分でコントロールする力を養うことの重要性も
理解しています。


(自分でコントロールする意味も含めて、今日はこの
内容をつらつらと書かせていただいております)


今日は、事務所で新たな営業戦略を考える日に
しようと思っていましたが、どうも調子が悪いので、
午前中は自宅でゴロゴロしながら、少し仕事をしましたが、
午後は思いっきり昼寝をしました。


おかげで、だいぶ回復できた気がします。
今晩は、熊本で買ったお酒でも飲みながら、リラックス
しようと思います。


ところで、いつも、こういう状態になって思うのは、
私は仕事として、心のセルフケアをしながら、防災・災害に
向き合う日々なので、何とかなるんだと思いますが、
ほとんどの方は、できれば災害のことを考えたくない、
というのが本音だと思います。


できることなら、私だって考えたくありません。


けれども、
・日本には災害が多いこと
・今の日本人のライフスタイルは災害にめっきり弱いということ
・きちんと防災をすれば、被害は大きく軽減できること
を知っているので、私は向き合い続けることが
できているのだと思います。


誰しも、「まさか自分の身には災害が起こらない」
「起こったとしても、自分は何とかなる」というように、
考える心理機能(=正常性バイアス)を持っています。


この機能があるからこそ、心身を正常な状態に保ち、
生活することができるのです。もし、これが無ければ、
怖くて、日々の生活ができません。


確かに、日々の生活をする上では大切なのですが、
実はこれが、防災対策をする上で、ネックになるのです。


私としては、心に大きな負担をかけることなく、
いかに防災対策に結び付けていくか、それが勝負だと
考えています。


今の防災を見てみると、「こんな被害が起こるかもしれない!」
というように脅したり、「防災対策は重要だよ!」と誰もが
わかりきっていることを言うばかりな気がしています。


正直、自分でコントロールすることは大変ですが、
そうは言っていられないので、まずは自分の健康を第一に
しながら、一人ひとりの心に響き、具体的に防災対策に
繋げていける方法を編み出し、引き続き、伝えていかなければ、
と誓うところであります。


日々、たくさんの方から応援をいただいており、
大変感謝しております。引き続き、応援のほど、
宜しく御願い申し上げます。


ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平



2016年8月6日土曜日

【講演報告】西東京市立けやき小学校防災教室(2日目)「非常食だけに頼らない家庭での備蓄とは~災害時でも美味しく、バランスの良い食事を~」



こんにちは。防災アドバイザーの小野と申します。
本日実施した講演の様子について、ご報告いたします。


8月6日(土)、西東京市立けやき小学校で行われた
施設開放運営協議会地域生涯学習事業主催の
地域住民向け防災教室で講師を務めさせていただきました!


本日のテーマは、
『非常食だけに頼らない家庭での備蓄とは
~災害時でも美味しく、バランスの良い食事を~』
ということで、お話しました。




先週の、家庭におけるトイレ防災対策に引き続き、2回シリーズの
2日目ということで、今回も約40名の参加がありました。


(1日目の様子については、こちらをご覧ください。)


講演中も触れましたが、食事のことだけでも、過去の災害で
同じような問題を毎回繰り返しています。本日の講演の中では、
その中から5つご紹介しましたが、どれも健康状態に影響を及ぼす
重大な問題ばかりです。


では、なぜ、そのような問題を繰り返してしまうのか。


それは、普段の防災対策として、「備蓄の方法」を実践して
いないから。そして、災害発生時に、備蓄してきた物を
生かしながら、「活用の方法」を実践していないから。


しかし、どうしても普段の生活の中で、備蓄をしようと思っても、
管理していくことが難しく、いつの間にか疎かになってしまいます。


それを、いかに私達の生活に組み込むか、それが重要なことです!


そして、上手に備蓄をしてきたとしても、それを生かせなければ、
備蓄を続けてきた意味がありませんから、それを活用する方法も
日頃から理解しておくことが求められるのです。




今日の講演では、平常時の「備蓄の方法」、そして、災害時の
「活用の方法」の二つに分け、絶対に途切れることのない、
備蓄の方法を示すとともに、いざという時に、どのように活用を
していけばいいのか、というヒントをお話させてもらいました。


参加者の皆様が書いてくださった感想も読ませていただきましたが、
「目からうろこ」「具体的でわかりやすい」「これならできそう!」
といった感想をいただき、大変光栄です。




防災対策が大事だということくらい、誰しもわかっています。


ですが、その防災対策を実際に行う上で、どのようにやっていけばいいか、
ということに焦点を当ててお話させていただいたので、皆様に満足して
いただけたようです。


私としても、「ここはもう少し説明に工夫をした方がよかったな…」と
思う箇所があったので、それを改善し、次に繋げていきたいと
考えています。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
皆様のご家庭で、うまく備蓄が実践されていくことを願っております。


ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平



2016年7月31日日曜日

【講演報告】熊本地震支援報告会「避難所支援の経験を西東京市でも生かそう」



防災アドバイザーの小野 修平です。


今日は、地元の西東京市で実施した「熊本地震支援報告会」
様子と感想をご紹介したいと思います。





7月31日(日)、市内の谷戸公民館にて、避難所運営協議会に
関わる市民の方や学校管理職、災害時に災害ボランティアセンターの
設置・運営を支援する自主団体の「西東京レスキューバード」、
その他、田無スマイル大学、FM西東京などなど、総勢50名
御参加をいただき、正直、部屋が窮屈の中、盛大に開催されました。


改めて、本日ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!!


西東京市内には、公立小学校が18校、中学校が9校の計27校の学校が
ありますが、そのうち16校からの参加ということで、約3分の2の学校に
関わる方々の参加があり、しゃべることの緊張よりも、大勢の地域活動での
諸先輩方を前にして話すということの緊張の方が大きかったです。。。




さて、私は、5月に1週間(主に避難所運営支援)、そして、
6月に1週間(主に障害者支援)を行ってきましたが、
今日は避難所運営に関わる皆さん向けの話ということで、
実際に実施した避難所での支援活動の話から始まり、西東京市の現状も
所々で織り交ぜながら、行政・学校・地域それぞれの役割について
整理をするような形で話を進めました。


防災の講演では、最大50分がこれまでの最高時間でしたので、
1時間30分ノンストップで話し続けるというのは、正直大変でしたが、
長時間にも関わらず、皆さんも熱心にメモを取りながら聞いてくださり、
話すこちらも、気合いを入れて話すことができました。


終わった後も、お褒めの言葉をいただいたとともに、
現状の課題に対して、地域住民と学校管理職の先生方で共有でき、
今後、行政と共に話を進めていく上で、とても強い基盤ができたと
感じています。





質疑応答の中で、今日の内容を深めている中で、ある方から、


「避難所”運営”は、行政や学校が口出しするとうまくいかない。
地域が中心となって関わる必要がある、ということが、過去の教訓で
得られた。しかし、西東京市は、いつの間にか、”運営”という言葉を
外してしまい、”避難所は地域主体”というふうに言っている」


といった指摘もありました。


まさにその通りであり、避難所運営というのは、本部が担う「管理面」と
トイレ掃除や炊き出しなどの「作業面」に分かれます。


もちろん、「作業面」に関しては、地域主体で行わなければ、
仕事として本来、行政や学校が行うべきことができなくなりますから、
それは重要なことだと思います。


しかし、私の熊本での経験からも言えますが、管理面で言えば、
つまり、避難所本部には行政が軸として存在しなければ、機能しません!


今日の結論としては、地域にできることは地域でやるけれど、
行政にしかできないことは行政に、学校にしかできないことは学校に、
そして、その上で、行政・学校・地域の連携を深めていこう!
ということで、全員が納得されたかと感じています。


今後も、それぞれの協議会ごとに、ますます充実を図るかと思いますが、
必要に応じて、横連携を組み、共に西東京市の防災力を向上していけると
確信しました。


次回は、11月26日。


それまでに、現在27校中16校の繋がりを、さらに増やしていき、
日頃からの情報交換を促していくとともに、いざというときも連携して
対応ができるような繋がりになっていければと願っています。


今日は改めて、皆さんが向いている方向や意思の強さが同じだと
感じることができました。私も、私にできることをやりながら、
これからも諸先輩方とともに、西東京市に貢献したいと思います。


それにしても、終わった後、今回の準備に関わってくださった方々との
ビールは美味かったぁ~


(ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平)


2016年7月30日土曜日

【講演報告】西東京市立けやき小学校防災教室(1日目)「家庭での防災対策の基本とトイレ防災~トイレから負の連鎖を起こさないために~」



こんにちは。防災アドバイザーの小野です。


7月30日(土)に、西東京市立けやき小学校で開催された
地域住民向け防災教室にて、講師を務めさせていただきました!


本日のテーマは、
『家庭での防災対策の基本とトイレ防災~トイレから負の連鎖を起こさないために~』
ということでお話させていただき、夏休みの土曜日なのにも関わらず、
地域住民の方が50名ほど参加してくださいました。


この防災教室は2回シリーズですが、今日が1回目であり、
来週8月6日(土)が2回目となります。


今日の第1回目は、「西東京レスキューバード」代表の荘さんが前半を、
後半は私が担当しました。以下に、講演会の様子をご紹介します。


<前半>西東京レスキューバード代表 荘雄一朗氏
『家庭での防災対策の基本とトイレ防災~家庭での防災対策~』


「西東京レスキューバード」とは、西東京市社会福祉協議会主催の
災害ボランティア養成講習会の修了生で結成された自主団体で、
災害時に立ち上げられる「災害ボランティアセンター」の開設・運営を
支援するとともに、日頃から地域での防災活動や各団体との交流を
行っている団体です。


※西東京レスキューバード
→Facebookページは、「こちら」から。
→ブログは、「こちら」から。


私も、レスキューバードさんとは仲良くさせていただき、地元での
地域防災活動について、いつも熱く語り合っております。


そして、レスキューバードさんでは、日頃から防災の学習を進めており、
本日はこれまで学習して来られた内容も含めて、防災対策の全般に
関わる内容について、代表の荘さんからお話がありました。


内容としては、「地震の起こる仕組み」からはじまり、防災対策として、
「家庭での備え」、「地域での備え」を一通りお話され、最後に、
西東京市地域防災計画より、避難所に関することにも触れられて
おりました。





<後半>ジョージ防災研究所代表 小野修平
『家庭での防災対策の基本とトイレ防災~トイレから負の連鎖を起こさないために~』


後半の35分間は、荘さんからのバトンを受け取りまして、
家庭でのトイレ防災対策に焦点を当ててお話しました。


私は、「トイレから始まる負の連鎖」と表現していますが、
災害時にトイレの環境が悪いと、トイレに行きたくなくなり、
食事や水分補給、運動を控えてしまい、それによって
体力や免疫力が低下し、あれよあれよという間に病気になり、
状況によっては亡くなるということが起こります。


ですから、意外と盲点なんですが、実はトイレ防災対策は
家庭での防災の中でかなり重要なことなのです!


というわけで、今日のお話の中では、平常時にどのような
トイレ防災対策が必要で、そして、いざ災害が起こったときに、
それら備えてきたものをどのように活用していくか、ということを
お話しました。








話の詳細は、謝礼をいただいてお話しておりますので、
伏せさせていただきますが、市販品の災害用トイレは
庶民向けではないため、誰でも実践できるトイレ防災として、
独自の視点からの対策をお話させていただいたところ、
会場からは、”笑いあり!うなずきあり!”の楽しい雰囲気で
充実した1日目の講座となりました。


<第2回目は・・・>


来週は、丸々私が話をさせていただきますが、内容としては、
家庭での備蓄、特に食品の備蓄についてのお話をさせて
いただきます。


このテーマでは、先日、立川市の小学校でもお話しましたが、
「具体的に、生活スタイルに合った方法を教えていただき、
これならば実践できそう!」という好評の声もいただいた
内容です。


来週も、誰にでもわかりやすく!をモットーに、頑張りたいと
思います。本日参加された皆様、熱心に聞いていただき、
ありがとうございました!!


(ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平)



2016年7月28日木曜日

学校や幼稚園・保育園での「引き渡し」は改善の余地あり。



こんにちは。
防災アドバイザーの小野修平です。


今日は、学校での「子供の引き渡し」について、
思っていることを書きたいと思います。


最近では、公立・私立問わず、ほとんどの
幼稚園や保育園、小学校、中学校において、
大規模な災害が発生した際の対応として、
「園児・児童・生徒の引き渡し」が主流と
なりつつあります。


これにはいくつもの課題があるのにも関わらず、
現場ではそれを強く認識していない節があり、
とても危機感を抱いています。


(1)安全確保をした上での引き渡し


地震などが発生すれば、まずはその場で身の安全を図ります。
そして、多くの場合は、校庭で点呼をするというのが原則であり、
そのための避難訓練が繰り返し行われているかと思います。


しかし、大地震の後というのは、机や椅子などが散乱し、
なおかつ、窓ガラスが割れたり、天井や壁が落下している
ことが容易に想像されます。余震も起こるので、さらに被害が
拡大することもあるでしょう。


そんな中で、各自の荷物は取りにいくのか、上履きを外履きに
履き替えるのか、引き渡しは校庭か校舎内か、などといったことを
点呼をした後に判断していかなければいけません。


過去の災害でもそうでしたが、日頃から考え、訓練していない
ことは、いざという時にほとんど出来ないと言われています。


点呼をし、安否の確認をし終えた後、引き渡しまでにどういった
判断をしなければならないのか、という項目くらいはピックアップ
しておかないと、適切な対応ができません。


引き渡し訓練を見学させてもらうと、どうも、「時間内に全員を
引き渡すための訓練」になっていますが、最も大事なことは、
「子供全員を、安全に保護者全員に引き渡すこと」です。


そのためには、その時の状況を「適切」に判断しなければ
安全は確保できないわけですから、どういった状況が生まれ、
どういった判断パターンがあるか、ということを考えておくことが
学校に求められています。


(2)動線(誘導経路)の確保


園や学校のホームページを見ると、保護者に対して配布した
引き渡しに関するお手紙が掲載されているところもありますが、
ほとんどの場合、「○○門から入ってください」といったような
記載がありません。

多くの園や学校は、災害時に避難所として指定されており、
校庭部分も避難場所として指定される場合が多いので、
地域住民が学校に押し寄せるでしょう。もちろん、全ての門を
開放なんてことをやるのは論外ですが、学校(引き渡し)関係と
地域(避難)関係で門を分け、動線をそれぞれ確保するのは
大原則です。特に、都市部の人口が多い地域にある学校では
きちんと考えておかなければ、引き渡しにも避難所開設にも
大きな混乱が生じます。


(3)教職員の役割分担


教職員の役割分担として、本部班、情報連絡班、救護班、救出班、
消火班、避難者誘導班、というように班分けをして、教職員全員が
どこかに所属するような形で振り分けていると思います。


しかし、実際はほとんど機能しないでしょう。授業中であれば
基本的に教員がクラスの子供達を連れて校庭に避難しますが、
もし万が一、火災が発生したのであれば、その場での消火や
応援を呼ぶといった対応が必要です。併せて、近くにいる子供を
早く避難させなければなりません。まさか、そういった状況で
自分は消火班ではないから消火しない、なんてことは無いでしょう。


全教職員に求められていることは、まず自分の命を守ることで、
同時に、子供達に身の安全を図らせることが必要です。その上で
ひとまず安全な場所(校庭など)に避難させ、安否を確認します。
その中で、救助や応急手当、消火が必要になれば行うのですから、
全員が救助も応急手当も消火もできるような体制でなければ
現実的でないのではないかと思います。


分かりやすくいうのであれば、役割が5個あるのであれば、それを
5個の班に分けて考えていることが多いように感じます。
そうではなく、5のうち、例えば管理職にしかできない役割もあれば、
全員ができるようになっておかなければいけない役割もあるかと
思います。それを全てまとめて考えてしまって、役割分担を
しようとしているので、「絵に描いた餅」状態のものになっているのでは
ないでしょうか。


また、少し話がそれますが、学校には消防法の規定により、
「屋内消火栓」が設置されている場合がほとんどでしょう。
また、「防火扉」もあるでしょう。教職員が行っている訓練と言えば、
「消火器」程度という場合がほとんどですが、「屋内消火栓」や
「防火扉」などは、被害を最小限に抑え、命を守るために設置されている
設備です。これらの使い方を知らず、いざという時に使われなければ、
いつ使うんですか?いざという時に使えるように設置されているのですから、
絶対に訓練をすべきだと思います。


(4)留め置きへの備え


引き渡し訓練では、ほとんどの保護者が迎えに来ますし、
来なくても帰宅させることができるので、それほど意識されないのですが、
実際の災害というのは、保護者がなかなか迎えに来れないわけです。


ということは、子供も先生も学校で一定期間生活しなければいけない
状況にも備えておかなければならないんです。


学校には備蓄倉庫が設置されている場合が多いですが、
基本的にそれは、避難所に避難してきた住民用という場合が
ほとんどだと思います。


確かに、子供も地域住民の一人ではありますが、行政だって、
企業だって、自分のところの職員・社員の分の防災用品は備蓄
しています。それなのにも関わらず、学校に子供や先生方が
留まった場合の備蓄が十分でないというのはおかしな話です。


また、ここでは詳しく触れませんが、市販の防災用品には
当たりはずれがあるのですが、見た感じですと、はずれの物を
備えている学校が多いように感じます。


むしろすぐには引き渡しができない、という心づもりのもと、
すぐにでも予算を付け、留め置きのための備蓄をする必要が
あります。


(5)避難所運営との兼ね合い


避難所運営は、「管理面(本部)」と「作業面」に分けられます。
そして、避難所運営は、「行政」「学校」「地域住民」が協力し合って
行うことが求められます。


ここで学校が適切に関与し、避難所体制の輪に入らなければ、
いざ学校の授業を再開しようとした時、上手くいかないということが
起こる場合があります。


それを防ぐためには、きちんと学校も初期の段階から関与して
おくことが何よりも大切です。


学校と言うと、子供がいれば子供の対応が最優先ですので、
どうしても学校の先生方の口からは、「子供がいれば、避難所対応は
できません」と消極的な発言をいただくことが多いのですが、
例えば、担任を持っていない先生もいますし、残りの人数が少なくなれば、
1組の先生が2組も面倒を見て、2組の先生が避難所対応に関わる、
といったことだってできるでしょう。


しかし、先程も言ったとおり、日頃やっていないことはできませんから、
子供の引き渡しももちろんですが、避難所運営についても学び、
訓練しておくことが求められます。


こういうふうに言うと、「あれこれ学校に求めるな」と言われそうですが、
日頃から少しずつ備えておけば、いざという時の負担を大きく減らせるので、
私は学校に求められていることをストレートに言うようにしています。


災害が起こった後、先生がヘトヘトになりつぶれてしまったら、
一番困ってしまうのは子供達です。災害が起こっても子供達の生きる環境を
守ってあげるためには、何事も日頃からの備えが大切だということです。


---


というわけで、引き渡しには他にも色々と言いたいことはありますが、
続きはまた後日にでも。


子供が学校管理下で被災しても、無事に保護者に引き渡せるよう、
気持ちを改め、教育委員会や学校には対策を充実させていただきたいと
思います。


ジョージ防災研究所代表 防災アドバイザー 小野修平



2016年7月15日金曜日

【講演報告】立川市立第三小学校PTA主催講演会「非常食だけに頼らない家庭での備蓄とは」



こんにちは。
今日は1件、講演をさせていただき、充実感と疲労感が半々の、
防災アドバイザー・小野修平でございます。


本日は、立川市立第三小学校にて、PTA主催の講演会で講師を
務めさせていただきました。


テーマは、
『非常食だけに頼らない家庭での備蓄とはー災害時でも美味しい食事をー』
で、約40名のご参加でした。






過去の災害を振り替えると、食事のことだけでも、毎回同じような
問題を繰り返しています。


例えば、私は「お・か・か」と呼んでいますが、災害時の食事は、
「おにぎり・菓子パン・カップ麺」中心で、栄養バランスに偏りが
あったり、塩分の摂りすぎや食中毒の問題、個々のニーズに
合った支援の遅れなどが挙げられます。


では、ナゼそのような問題は毎回起きているのに、それが
改善されないのか。


それは、正しい防災対策をしていないから です。


もう少し突っ込んだ言い方をするならば、私達のライフスタイルに
合った「方法」での防災対策ではないから です。






せっかく教訓を得られているならば、それを生かすことのできる
防災対策をしたいものです。


今日の講演ではまず最初に、「非常食だけ」では災害を
乗り越えられないことに触れました。


非常食も活用しつつ、私のあらゆる試行錯誤の末編み出した
「方法」を使えば、絶対に途切れることのない備蓄の仕組みが作れます。


それを、「新時代の備蓄法」と名付けていますが、
今日はその方法をお話しました。


皆さん、目をキラキラさせながら聞いてくださり、終わった後も、
質問に来てくださるなど、積極的な保護者ばかりでした。


自宅は無事なのに、ライフラインが止まり、お店に商品がない状況下で、
正しい防災対策をしてこなかったがために、避難所のお世話になる、
というのは何としてでも避けなければなりません。






このテーマでは、8月早々にも講演するので、反省を反映させて、
次に臨みたいと思います(^-^)/


本日参加された皆様、熱心に聞いていただき、ありがとうございました!
皆さんの防災対策が充実することを願っております。


防災アドバイザー 小野修平


2016年7月14日木曜日

熊本地震の発生から今日で3ヶ月。



こんにちは。防災アドバイザーの小野です。


4月14日に発生した熊本地震の前震から、
今日で3ヶ月が経ちました。


まずは、お亡くなりになられた方に御冥福を御祈り
するとともに、皆様に御見舞い申し上げます。


昨日の報道によると、未だに5000人近くの方が
避難所での生活をされております。


「5000人を下回った」という書き方での報道でしたが、
確かに、把握されているだけで18万人以上の方が
避難生活を送られていたのに比べれば激減している一方、
3ヶ月も経って、「まだ5000人」というのが私の本心です。


私も5月、6月とそれぞれ1週間ずつ、避難所の支援や
障害者への支援を中心に活動させていただき、その中で
知り合った方も、まだ何人も避難所で生活をされています。


ここのところ、東京で生活をしていると、通常の報道では
熊本地震の内容がほとんど見られない現状ですが、
継続的に情報収集する中では、まだまだ支援が必要です。


次は8月末に5日間ほど、訪問する予定ですが、
引き続き、熊本・大分には全国からの支援を期待します。


それと並行し、熊本・大分以外の場所でも、防災対策を
どんどん進めていかなければなりません。


熊本地震発生後すぐの休日に、ホームセンターに
行ってみたところ、非常食・水・ポリタンク・簡易トイレの棚が
見事に空っぽでした。つまり、備えをしておらず、
危機感を持った人が慌てて買ったんでしょうね。






でも、毎回の災害で得られた教訓を調べてみると、
だいたい一緒なんです。


つまり、同じような問題が毎回起こっているということ。


なぜ、そのようなことが起こるのかというと、
今普及している「防災対策」が、人々のライフスタイルに
全く合っていないから。



教訓だけ得られても、それを実践する「方法」を
普及させなければ、長続きしない。



長続きしないから、結局は同じような問題を繰り返すし、
今回、東京でも慌てて物を買い漁る人が出てくるんだと
思います。


明日15日は、ある小学校のPTA主催で、ちょうど
食事の備えについての講演会を依頼されているので、
精一杯、お話してこようと思います!


そして、1日も早い熊本・大分の復興を御祈りしています。


防災アドバイザー 小野修平

2016年5月13日金曜日

改めて『病院防災』の必要性を感じさせられました。



こんにちは。防災アドバイザーの小野修平です。


熊本地震で被害を受け、現在は一部分の建物を使い、
外来診療を行っている「熊本市民病院」ですが、
先程ニュースで、移転新築するという報道がありました。


NHKニュース
『被災した熊本市民病院 移転新築で2年後に再建へ』

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160513/k10010519541000.html


私が今回支援を行った避難所において、看護師チームが
ローテーションを組み、24時間常駐していたのですが、
この「熊本市民病院」の看護師さん達です。


現在は一部の診療科目を除き、建物の安全が確認された場所で
外来診療(再来のみ)を行っておりますが、入院患者を受け入れられない
状況だとのことです。


それに伴い、70名の看護師が10チームに分かれ、
各避難所に入っているそうです。


病院内部の写真も拝見させていただきましたが、かなり甚大な
被害を受けていました。建物自体に大きな被害がありました。


棚が入院患者が寝ているベッドの柵に支えられなかったら、
間違いなく寝ている方に倒れていたであろう写真が、
今でも脳裏に焼き付いています。


看護師のロッカールームではロッカーが固定されて
いなかったために、ドミノ倒しのように倒れている様子もありました。


そして、地震の数十秒前にこのロッカールームで着替え終わり、
丁度ロッカールームを出たところで地震が起きたという看護師からも
話を聞きましたが、あと少し遅かったらロッカーに挟まれていたかも
しれなかったそうで、とても恐怖だとのことでした。


過去の災害でも、災害時の病院機能の維持については、
何度も必要性が叫ばれており、私も半年前辺りから「病院防災」
についても、学び始めたところです。


現在、DMATやJMATなどの医療支援チームの体制は確立していますが、
そもそも医療を担う人達の安全が確保されなければ、救える命が
救えなくなりますし、現地の病院機能を維持するということが
大事な基盤だと考えます。外部からの支援が入るまでは、現地の力で
乗り越えなければいけませんから。


少し落ち着いたら、今回熊本市民病院の看護師さんと
知り合うことができたので、情報交換をしながら、
「病院防災」をさらに学び、この分野にも関わっていければと考えています。


                       防災アドバイザー 小野修平



2016年5月12日木曜日

第1弾の熊本支援が終わりました!



こんにちは。
防災アドバイザーの小野修平です。


連日、ブログやtwitter等でお知らせしていたとおり、
7日間の日程で、熊本への支援を行っておりました。
今は、東京へ戻る新幹線の中です。


今回、発災から3週間が経った時点で支援に入るにあたり、
どのような支援をするのか、かなり悩みました。


GWの後半から熊本に入ったため、最も被害のあった益城町には
東京に住む私はボランティアに入れなかったため、今回は
熊本市を重点的な支援先にしました。(熊本市は連休中も
全国からのボランティアを受け入れていました。)


避難所の多くは学校に設置される場合が多いですが、
徐々に集約しなければ、学校の再開はできませんし、復旧復興も
遅れてしまいます。


熊本市では避難所の集約に向け、現時点で22箇所の拠点避難所を設け、
避難所の生活環境を向上させつつ、対応を進めています。そして、
ちょうど私が支援を本格的に開始しようとした日に開設される
拠点避難所があり、おそらくそこが一番混乱するであろうと予想しました。


これからの時期は、発災時のトラウマや避難生活のストレスにより、
心身の不調を訴える方が増え始める時期でもあります。
その中での避難所移動というのは、さらに大きな負担をかけます。


また、行政も避難所運営に加え、通常業務の再開が行われはじめ、
心身ともに、これまで以上の負担がのしかかると考えられます。


本当は、いくつもの避難所を見たいところではありましたが、
そういった支援をする団体さんや支援チームはたくさんいるので、
あえて、一箇所に絞り、避難所運営の支援をしました。


今回支援した避難所の担当の方々は、本当にいい人達で、
怪しい外部の人間なのにも関わらず、本部に混ぜていただき、
共に避難所運営に関われたことは大変嬉しく思います。


そして、避難者の方々からも、こんな大変な時にも関わらず、
「帰らないで」「また来てね」「気を付けてね」と声をかけていただき、
今回の支援方法を選んで、本当に良かったです。職員さんも、
昨日は避難所担当ではなかったのに、わざわざ見送りのため、
忙しい合間を縫って、会いに来てくれました。
(本当に申し訳なかったので、その分、メールなどでやり取りできる
作業はいくつやらせていただきました…)


精神的に疲弊し、疲れていらっしゃる方もいましたが、
そういう方とも打ち解け、少し元気な顔も見せてくれ、
ひとまず安心して帰って来られました。


急遽熊本入りしたため、普段の仕事や地域での
ボランティア活動も中途半端になっており、
しばらく忙しいですが、目処がついたら、
今回支援した人達に会いに、また行く予定です。


今回、行く前に考えてた目的は、
1)被害状況を自分の目でしっかりと確かめる
2)ボランティア(避難所運営支援など)
3)心のケア
4)中長期的視点での支援先探し
でしたが、これは全部達成できました。


今は怒涛の一週間で、頭の中も混乱している部分もあるので、
一週間の出来事を再整理してみようと思います。


そして、これから暑い季節になります。
まだまだ避難生活が続く方が多くいらっしゃいますが、
くれぐれも助かった命を大切にしていただきたいと思います。
私も、微々たる力ではありますが、これからも熊本やいずれは
大分の方も支え続けていきたいです。
現在支援に入っている方々も、気を付けてくださいね。

                                                              防災アドバイザー  小野修平


2016年5月9日月曜日

[5月9日]避難所運営支援【熊本地震】



こんばんは。
防災アドバイザーの小野です。


本日は昨日に引き続き、熊本市の拠点避難所にて
避難所運営の支援を行いました。


今日の支援で最も大きかったものは、避難者名簿の
様式を作成することです。

と言うのも、一覧の名簿はもともとあるのですが、
各部屋の見取り図と避難者の一覧、配慮事項等の情報が
一つになっていなかったので、原紙だけ作成しました。
実際に情報を書き込むのは、職員がやるべきなので、
そこまでの作業で支援をさせていただきました。


昨日、今日と、避難所本部の行政職員や24時間常駐の
看護師チーム、行政の各担当課、外部支援チームが
それぞれ一覧の名簿をもとに巡回を行い、同じような
聞き取りを何度も行っている状況だったので、早期に
様々な情報を集約した名簿が必要だと思いました。


同じことを何度も聞かれる方は苦痛ですし、最低限
必要な情報は関係者が把握できないとベストな支援が
できないので、今日の夕方にはそれで周知ができて
良かったと思います。


ところで、今日の活動中、外部支援を行っている同志二人が
避難所環境の視察に来られ、案内をしました。私がまだ
気付いていない点などもご指摘いただいたので、
残り二日間の支援に生かしたいと思います。


また、私のところに朝日新聞さんの記者が来られ、
避難所運営を支援しているボランティアとして
取材を受けました。そこでも改めて言いましたが、
避難者の体調面はもちろん、行政職員の疲弊も
かなり心配です。


私が見ているかぎりで、30時間を超えて仕事をしている方もいて、
今後、行政にしかできない復旧復興活動がある中で
行政の職員が崩壊してしまったら、住民に必要な支援が
行き届かず、共倒れする可能性もあるでしょう。


今日は私自身、12時間の活動で疲れているので、この記事も
この辺で終わりにしますが、残り二日間の支援では、私にしか
できない支援で、避難者と行政職員両方を支えたいと思います。


明日も頑張ります。


                                                               防災アドバイザー  小野修平



2016年5月8日日曜日

拠点避難所の開設支援ボランティア



こんばんは。
防災アドバイザーの小野修平です。


本日は、熊本市ボランティアセンターに登録をし、
今日から拠点避難所となる施設の開設を支援してきました。


と言うのも、小中学校を避難所として運営し続けると、
いつまでも学校が再開できないため、熊本市では
「拠点避難所」として、避難所を集約する方針を出しました。
そして、週明けから順次、学校を再開させたい考えだそうです。


私が本日伺った拠点避難所は、これまで避難所としては
使われていない施設であり、違う施設からの受け入れから
作業が始まりました。既に段ボールでパーテーションは
作られており、それぞれ移動されてくる方々の受付をし、
それぞれのパーテーションまでご案内しました。


懸念していることとして、まずは高齢の女性が多いことです。
元気な方が多ければ避難所運営の役割分担ができますが、
ほとんどを行政職員が担わないといけない状況がありました。


この状況で最も恐ろしいのが、震災関連死。
そこまでならなくても、持病の悪化や生活不活発病の発症、
精神疾患が心配されます。足が不自由な方も多くおり、
決して良い状況とは言えませんでした。


もう一つ、今日の現状で懸念していることは、
行政職員への負担です。今回対応する職員さんと
今日1日作業をしましたが、行政職員の負担が
大きすぎるように感じます。夕方になって、分厚いマニュアルと
様式集が届きましたが、実際読む暇がないくらいです。


お昼時点でそういった様式が用意されていなかったので、
すぐに必要な様式は手書きで2種類用意させていただきました。
個別の避難所を支援するのはもちろん、行政中枢への支援も
行いたいくらいですが、さすがにそれはお節介なので、止めておきます…


私は避難所運営はもちろん、災害時の心のケアや高齢者等への支援も
専門分野として持っていますので、今日支援した避難所に対し、
第一弾として滞在できる残り3日間は、ボラセンを介さず、
直接支援に向かうことにさせていただきました。


今回はたった3日間ですが、それから数日、数週間、数ヶ月を
何とか乗り越えることができるよう、責任者と共に避難所づくりを
進めたいと考えます。


私の力は微々たるものですが、今日支援した施設への避難者はもちろん、
運営を行っている行政職員を守るため、支援を行いたいと思います。


絶対にそこの避難所から死者はもちろん、ノロウイルスなどの感染症、
持病の悪化や精神疾患などを出さないよう、できるかぎりのことをします。


                                                                ジョージ防災研究所  小野修平



2016年5月7日土曜日

益城町及び熊本市の被害状況(5月7日視察)



防災アドバイザーの小野です。


本日は、久留米駅から始発の新幹線に乗り、
熊本市と益城町の被害状況を調査しました。


1日でも多く、現地の方々に寄り添った支援を
やりたいところですが、報道ではわからない部分も
あるため、今日は丸一日、調査をさせていただきました。
大変な中、お話させていただいた方々、ありがとう
ございました。


もちろん、全ての住宅は見られていないうえ、
被害は様々ですが、熊本市は瓦が落ちるなどの被害が
目立ちました。


そして、益城町はさらに悲惨でした。
どちらかと言うと、益城町役場の南側で
倒壊した建物が多くあったようです。


益城町中心部までお世話になったタクシー運転手によると、
前震(4月14日21:26)の翌日15日に走った時は、
一部土砂崩れで通れない道があったそうですが、
倒壊した建物もそれほど無かったそうです。
それが、本震(4月16日01時25分)で街並みが
一気に変わったそうです。傾向的には古そうな住宅や
瓦屋根の住宅での被害が大きかったのですが、
新しい住宅でも被害があるお宅もあれば、
ほぼ無傷の家もありました。


また、壊れた家具などの仮置き場となっている
小学校の校庭も視察させていただき、担当者に
お話を聞きましたが、現在は家屋は比較的無事で、
壊れた家具などを持ち込む人が中心だそうです。
また、解体業者の持ち込みはできず、個人で
持ち込んだもののみを受け入れているそうです。


お隣の熊本市では災害ごみへの対応が追い付かず、
ゴールデンウィーク前は熊本市から持ち込む方も
多くいたようで、連休に入ってからは、住所を
確認しているようです。また、水、木、土、日に
限定しての受け入れとなっているようです。


災害ごみは行政の責務ですし、自治体ごとに
差が出ないよう、市町村連携や都道府県、国の
支援が必要だと改めて感じました。


他にも、バス停で女性3人から伺った話ですが、
毎日続く余震で、怖い夢を見るそうです。
今日は久しぶりに熊本市街に出掛ける気分に
なったので、バスに乗って出掛けるという方もいました。


徒歩で10km近く歩いたので、今日はゆっくり休み、
明日は熊本市ボランティアセンターに登録し、
ボランティアをやる予定です。また更新します。

                                            防災アドバイザー  小野修平

2016年5月6日金曜日

災害ボランティアの現状



こんばんは。防災アドバイザーの小野です。


今日は福岡県久留米市に来ています。
いよいよ、明日より熊本に入る予定です。


熊本県内で営業再開をしたホテルもありますが、
全国からのボランティアや片付けに来る親戚の方々に
1部屋でも多く使ってもらいたいので、私は少し離れた
久留米市から毎日往復します。


今日は、熊本市の災害ボランティアセンターに支援に行き、
丁度今日戻ってきたという方とお話することができ、
現状を伺うことができました。


ゴールデンウィーク中は熊本市と西原村は制限を設けず、
それ以外の市町村では市町村内か県内、九州限定という形で
ボランティアを受け入れております。


熊本市は連日、ニーズがないわけではありませんが、
現状で対応できる案件に必要な人数を超えたボランティアが
全国から駆けつけており、うまくマッチングができて
いないようです。


また、大人は片付けなどに専念していくために、
避難所での子供の遊び相手を希望するところもあるようですが、
そういったニーズに対応できる人材をうまく送り込めず、
結局、運営ボランティアを担う県内の大学生を送り込む
という状況だそうです。


この運営ボランティアというのは、災害ボランティアセンターの
運営を支援するボランティアのことで、連休で休みである地元の
大学生をはじめ、全国から応援で駆けつけている社会福祉協議会の
職員が運営を行っています。
(※災害ボランティアセンターは社協が立ち上げます。)


しかし、大学生も連休が明ければ学業もありますし、
もちろん完璧にはできませんが、ボランティアさんの得意分野も
生かしたマッチングへと繋いでいけるようになることを願います。


私は避難所運営にも携わっていますし、教育学部を卒業し、
元々は教員を目指していた身でもあるので、子供相手のニーズが
避難所で上がっているならば、是非支援したいところです。


一部報道で、子供への心身への影響が目立ち始めたという記事が
出ております。災害への恐怖に対するサポートを「トラウマケア」と
言いますが、大人も子供も必ず必要です。


災害体験をすると、誰しもが心身への影響を経験し、正常な反応だと
言われています。一方、来週から本格的に学校が再開され、少しずつ
元の生活リズムに戻っていきますが、一方で、学校が再開され始めると、
子供は平気な振りを装ったりする場合もあります。


「頑張ってるね」と無意識に魔法にでもかけられた状態になり、
周りの大人もいっぱいいっぱいの中、子供のSOSに気づかないなんて
ことも、あちこちで起こる可能性があります。


しばらくは、散らかった家屋や家具の片付けボランティアが中心ですが、
遊びボランティアだったり、傾聴ボランティアも行われることを
期待しています。傾聴ボランティアは、子供よりも大人に必要かもしれません。


ひとまず、明日はいきなりボランティアに入らず、被害調査を中心に、
今回(第1弾)の支援で行う内容はもちろん、数年単位で行う中長期的支援の
内容も検討したいと思います。


なお、もしこの記事を現地の方や支援を行っている方でご覧になり、
何か私にできる支援があればお気軽にご連絡ください。
以下のサブアドレスに連絡していただくか、TwitterのDMを
送っていただければ、連絡させていただきます。


【メールアドレス】
jyoji.bousai.labo@gmail.com

【Twitter】
@jyojibousailabo

                                 防災アドバイザー  小野修平

2016年5月5日木曜日

明日から熊本へ行きます。



こんにちは。
防災アドバイザーの小野です。


熊本県と大分県では今もなお、厳しい避難生活を
送れられている方々がたくさんおります。
心よりお見舞い申し上げます。


私は防災アドバイザーと名乗りながら、
この度の地震に対し、全力を尽くし、支援ができていないことに、
とても胸を痛めています。


起業してまだ数ヶ月の身ではありますが、
かれこれ十年以上も防災に携わってきたので、
地域性などを考えれば、どのようなものが不足し、
どのようなことで困るかということは、だいたい予想がつきました。


そんな中、先を見越して支援ができたのにも関わらず、
初動期の支援が遅れてしまったことは、私の大きな
反省です。混乱している中でも、現地になるべく負担をかけない
方法で、できる支援があったのにも関わらず、それを十分に
できていないのはまだまだ未熟な証拠であります。


ところで、明日5月6日(金)より、6泊7日の日程で、
熊本県を訪問させていただく予定です。


今回の訪問の目的は、
1)被害状況を自分の目でしっかりと確かめる
2)ボランティア(避難所運営支援、家屋・家具等の片付けなど)
3)心のケア
4)中長期的視点での支援先探し
です。


1)については、報道から被害の大きかった部分はわかりますが、
自分の目で、目に見える被害だけでなく、目に見えない被害なども
確認できればと思います。


2)については、GW期間中はボランティアの人手も足りていると
思うので、週明けの状況を見て、行いたいと思います。


3)については、今日で最初の地震から3週間が経ちますが、
だいたいこの時期から、大人を中心に心身への影響が
多く出る頃だと思います。(※あくまでも傾向があるということで、
全ての人がこの時期から心身の不調を訴えるわけでは
ありませんが、増加するのは確実かと思います。)
行政を介して、精神科医や保健師、看護師、臨床心理士などの
チームが全国から支援に入っているところですが、全てを
賄えないでしょうし、そういった支援も行えたらと思います。
外部からの支援も必要ですが、心のケアは家族や身近な人どうしの
関わりが大切です。そういった視点も持ちながら、ケアに携わってきたいと
思います。


4)については、支援は数年単位で行っていく必要があるので、
中長期的視点で支援をさせていただく先も探せればと思います。
特に、子供や高齢者、障害者などの中長期的支援を続けたいと
考えているので、過去の災害を教訓に、これから必要になるであろう
中長期的支援を見越して、関わり先を探せればと思います。


そして、大原則は、現地の方に迷惑をかけないこと。


宿泊も、福岡県の久留米に宿を取りました。
そこから、毎朝、毎晩、新幹線で往復します。
熊本は車社会なので、今も渋滞が酷いようですし、
レンタカーでの移動は避け、電車・市電・バスでの移動を
徹底したいと思います。もちろん、食事も全部自分で賄います。


向こうでの行動に集中したいので、リアルタイムでブログや
Twitter、Facebookを更新できるかわかりませんが、
マスコミが報道できていない部分で、皆様にお伝えすべき
内容は、発信できればと思います。


新聞で、「先が見えない」という現地の方の声がありましたが、
そういった方に少しでも寄り添い、支援ができればと考えます。


                               小野 修平



2016年3月13日日曜日

避難所ってどんなところ!?



本日は、「避難所」についてお話します。


私は、よく市民の方に対して、
「地震の揺れが収まりました。次にどうしますか?」
と聞くと、結構な割合でこういった答えが返ってきます。


「まず、避難所の○○小学校へ行く。」と。


答えとしては、「×」です。


避難所というのは、原則として
「自宅で生活することができない人」が生活をする場所です。


なので、まずは、家族の安否確認をし、自宅の安全確認をします。
そして、近所にも目を配ります。


ここで、もし、家屋や家具の下敷きになっている人がいれば、救出です。
怪我人や病人がいれば、すぐに応急手当をしなければなりません。
病院や医療救護所で診てもらうべき人がいるならば、搬送が必要です。
そして、火災が発生すれば、消火をしなければならないでしょう。
もし、沿岸部での津波の心配や、火災の延焼があれば、避難します。

この後、落ち着いた段階で、自宅で生活できるならば、まずは
自宅で避難生活をすることが原則だと思ってください。
都市部の場合、避難所に全員は入れませんからね。。。


---


もう一つ、誤解の無いようにしていただきたいことは、
「避難所は何でもしてくれる場所ではない!」
ということなんです。


避難所に行けば、欲しい情報が手に入り、
水や食料など、必要な物資が手に入ると思っていませんか?


これは、大きな間違いです。


避難所とは、「避難してきた住民どうしが助け合い、
自主的な運営を行いながら、一時的に生活をする場所」です。


こんなことを言うと、「そんなの行政がやればいい!」
という声が聞こえてきそうですが、よく考えてみてください。


災害が発生すれば、あちこちで多くの被害が発生し、多くの対応が
必要です。そして、避難所は、行政が対応しなければならないことの
1つにすぎないのです。それを一から十まで行政がやっていたら、
どんどん対応が遅れていきます。


地域のことは地域住民がやる。避難所の中のことも、避難者でやる。
ということが大切なのですね。


---


しかし、いざという時に、避難所の運営を自主的に行う、と言っても、
なかなか簡単にはいかないでしょう。


地域によっては、日頃から避難所を開設するための初動組織が
作られている場合もあります。(私も、最寄りの小学校の組織に所属し、
いざという時は、駆け付けることになります。)


そして、この組織が、学校や行政と協力しながら、避難所の開設をし、
避難所で生活しなければならなくなった方々を受け入れ、
これらの方々で組織された自治組織にバトンタッチをする流れになっています。


ですが、避難所って、もう1つ機能があるんですよね。


それは、「地域全体の防災拠点」であるということです。


自宅で生活する方(=在宅避難者)であっても、水や食糧、その他生活物資の
支援が必要な場合だってあります。また、あらゆる情報が必要な場合も
あります。


そんな時、避難所が核となって、地域全体の復旧・復興を目指していく
体制が取られていきますが、これを避難所に入っている避難者に全ての運営を
任せるのは、もちろん間違えています。


一部の人間に負担が大きくかかってしまうと、復旧・復興はどんどん遅れていき、
いずれ、それが自らの身に振りかかってきてしまいます。


ですから、避難所というのは、地域みんなで作り上げていかなければ
いけないというものなのです。


実際、阪神淡路大震災や東日本大震災で避難所運営に当たられた方の
お話を聞くと、秩序が無い避難所では、トラブルも多く発生し、さらに、
支援も乏しく、そして、復旧・復興がどんどん遅れていったようです。


いつ来るかわからない災害ではありますが、身の回りの対応はもちろん、
地域のために出来ることを、出来る分だけやることで、自分のためにも、
周りのためにもなるんだという認識を持っていただけると幸いです。



<今日のまとめ>

「避難所」とは、
○「自宅で生活することができない人」が生活をする場所
○何でもしてくれる場所ではない
○避難してきた住民どうしが助け合い、自主的な運営を行いながら、
 一時的に生活をする場所
○地域全体の防災拠点
○地域みんなで作り上げていかなければいけないもの


                             防災アドバイザー 小野修平



2016年3月12日土曜日

一人一人がちょっとずつ防災をやれば…



こんにちは。
防災アドバイザーの小野修平です!


私は、現在住んでいる地域において、
・子供達への防災教育
・避難所運営
を二大柱として、ボランティアとしての
活動もしております。


その中で、地域の方々と共に、
災害時に速やかに避難所を開設し、
少しでも良い環境の避難所を提供
できるよう、日々準備を進めています。


と言っても、一緒にやっている住民も
災害経験が少なく、知識も技能もまだまだ
不足している現状だということから、
私が防災上必要だと思う話をすると、
こういうことを言われます。


小野さんは、先のことを考えすぎ。
我々は素人だから、進みすぎないで。」


まあ、私がアドバイスをさせていただく際、
決して焦っているわけではありませんが、
現状を踏まえ、最終的に目指す目標をお話し、
その上でどういうステップを踏んでいく
べきかということをお伝えするような
話し方をしているので、たまに、
このような反応をされる方々がいらっしゃいます。


しかし、私は何の根拠もなく、アドバイスを
しているわけではありません。


過去には何度も災害があり、その度に、
多くの被害と共に、多くの教訓を得ています。


一方で、社会状況は急速に変化しているものの、
防災対策は変化せず、社会に合っていないものも
多く存在しているのも事実です。


そういった過去の教訓だったり、
現代の社会に合った対策を実施しなければ、
次に起こる災害も、また多くの犠牲や被害を
引き起こすことになるのです。


別に、先の見すぎているわけではなく、
本来、そこまでの対策をしておかないと、
結局同じように亡くなる方や苦しむ方を
生んでしまうことになると考えます。


けれど、今の日本の防災対策で一番の過大は
「担い手不足」だと感じています。
とにかく、マンパワーが足りません。


よく、日頃の備えや訓練が重要だと話すと、
「いざという時は何とかなるし、動けるよ」
と仰る方がいらっしゃいますが、
何度も繰り返してきた災害の教訓では、
毎回、何とかなっていないのです。


しかし、暇な人はいません。


みんな、自分のことや家族のことで精一杯で、
とても、地域全体や勤め先の防災なんて
やってられない、というのが本音だと思います。


私は、防災は無理をしてはいけない
と、心の底から思うのですが、
一人一人がちょっとだけ頑張ることで、
世の中の防災対策は大きく進歩します。


例えば、災害時にはトイレットペーパーが
お店の棚から無くなりますよね?


これを、日頃から、4つとか5つとか
家にストックされていればどうですか?


トイレットペーパーパニックに巻き込まれませんし、
多くの家で備えてあれば、被災者以外で
買い溜めが起こらず、本当に必要な被災地に
送り込むことができるのです。


別に、今トイレットペーパーを少し多く
買っておくことは、決して大変なことでは
ありませんよね。そして、少し多くあることで、
普段も、いざという時も「安心」です。


今、避難所に関わり、あれもこれもやらなきゃ!
という現状を身をもって感じていますが、
一人一人がちょっとだけ頑張る、
ということが実践されれば、頑張りすぎる人も
減らせますし、一人一人の防災力が向上するでしょう。


自宅が無事なら、自宅で生活すれば良いのです。
そのための備えも是非とも進めていただきたいと思います。


防災アドバイザー 小野修平

2016年3月11日金曜日

東日本大震災の発生から5年。



防災アドバイザーの小野修平です。


今日は、平成28年3月11日。


東日本大震災を引き起こした、
「東北地方太平洋沖地震」の発生から、
今日で5年の月日が経ちました。


まずは、震災で亡くなられた方々に
御冥福を御祈りいたします。


さて、先日、総務省消防庁より、
平成28年3月1日現在の東日本大震災における
被害状況が発表されました。


ちょうど1年前、平成27年3月1日
現在の状況と比較したデータでは、
死者が193名増加したそうです。


これは、「震災関連死」と言われ、災害が発生して
いなければ、”生じえなかった死”とされています。


劣悪な避難生活・被災生活を強いられ、その環境下で
持病が悪化したり、新たに病気に罹ってしまい、
亡くなる方が後を絶ちません。


人的被害について、死者・行方不明者を合わせると、
22010人。これだけの尊い命が失われた中で、
希望を持ちつつも、なかなか進まない復興に
言葉では表せないほどの辛さを抱えていらっしゃる方が
多くいることを考えると、胸が痛みます。


私も、一人の日本人として、東日本大震災を忘れないこと、
そして、今もなお苦しんでいる方が多くいらっしゃることを
胸に刻みながら生活しなければ、と思う次第です。


あわせて、私は防災アドバイザーです。


過去の災害から多くの教訓を学び、それを多くの人に
伝えていく使命があると考えています。


日本は、災害に繋がる、地震や津波、火山の噴火、
台風、竜巻などの”自然現象”が多く発生する国です。


その中で、日頃の備えは欠かせません。


「いつかは災害が起こる」と頭の中でわかっていても、
まさか、「今日起こる」「明日起こる」とは誰も思わない
わけですが、「明日は我が身かもしれない」ということを
伝えるとともに、私が目指す、「無理をしない防災」を
多くの人に伝えていこうと思います。


この記事をお読みの皆様。


今日はテレビ各局で多くの震災報道特番が組まれております。


少しの時間でもいいので、テレビを見て、
この瞬間も苦しみながら、一歩一歩、前へ進んでいる人が
いることを知ってください。


そして、自分の身の回りの防災対策を見直し、
不足している部分については、見直すきっかけにする
1日にしていただきたいと思います。


これから、出来る限りのペースで、こちらのブログも
執筆していきますので、皆様の防災対策の一助になれば
幸いです。ご活用くださいませ。


平成28年3月11日

              防災アドバイザー
              ジョージ防災研究所代表 小野修平



2016年1月6日水曜日

開業後はバタバタ・・・



こんばんは。
防災アドバイザーの小野修平です(^^♪


今日は日記程度の更新としたいと思います。


「年末年始は仕事をしない!」と決めていたので、
やるべき仕事はさっさと終え、三が日は初詣に行ったり、
借りてきたDVDを見ながらゆっくり過ごしていました。


元日は、めでたい開業日だったのですが、
事務所は10月から借りており、開業準備に半年ほど
かけていたため、あまり開業という実感がなかったのが
実際のところでした(笑)


そして、4日は開業届などを提出しに、税務署と
都税事務所へと思いきや、ちょっとここでハプニングが…


年末年始は仕事に触れないと決めていたので、
開業届なども既に記入済みだったのですが、
棚の角にクリアファイルごと置いた瞬間、重みで落下!!


そして、金魚の水槽にポチャンと落ちてしまいました…


一瞬、何が起こったのかわからぬまま、立ち尽くしてしまいましたが、
開業届が水中に落ちるというちょっと縁起の悪いハプニングが起こり、
すごく落ち込みましたよね、さすがに…苦笑


まあ、でも、落ちるということはそこから伸びる分があるということで、
ちょっと無理やりポジティブな考え方をして、無事に届出を済ませました。


5日は、事業用の銀行口座の開設をしたり、ちょっとした雑務をしました。
無事に、口座が作れて一安心。。。


そして、本日は挨拶回りと来週から始まる営業活動の詰めの準備を。


最初は、企業における防災活動に関するセミナーやコンサルティングと
妊産婦や乳幼児をターゲットにした防災対策をメイン事業として行っていきます。


企業防災の方は、自主開催のセミナーを月2回程度やっていくつもりなので、
それの準備を進めていかなければなりません。


妊産婦・乳幼児の防災対策については、来週から役所の母子保健担当部署や
関係する団体さんに出向き、営業活動をしていきます。


今月は休みの日があまりとれなさそうですが、頑張っていきたいと思います!


1月にしては比較的暖かい気候ではありますが、皆様もお身体には
気を付けてお過ごしください!


ブログも隙間時間を見つけて、役立つ情報を書いていこうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします♪


                            ジョージ防災研究所 代表
                                防災アドバイザー 小野修平


2016年1月1日金曜日

新年あけましておめでとうございます!




新年あけましておめでとうございます!


そして、いよいよ、本日、
ジョージ防災研究所が開業いたしました!!


開業まで多くの方にご支援いただき、
やっとこの日が迎えられたことを、感謝しております。


しばらくは、食べていくので精一杯な日々を過ごしますが、
早速週明けから挨拶回りが始まります!


そして、本格的に営業活動を開始していきます。


私が提案する「無理をしない防災」を通して、
多くの方の安心・安全に寄与できるよう、
精進してまいりたいと思います。


皆様にとって、2016年が素晴らしい1年になりますように。


             ジョージ防災研究所 代表 小野修平